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新着案内
血液症候群 : その他の血液疾患を含めて
5. -- 第3版. -- 日本臨牀社, 2024. -- (別冊日本臨牀 . 領域別症候群シリーズ ; no. 30). -- 巻号等:5<図書>
2024/11/11

こんなときどうする小児腎・泌尿器疾患のみかた
西崎直人編著. -- 中外医学社, 2024.<図書>
2024/11/11

薬理学 : 薬の作用と体の変化/薬の効き方
薬学教育センター編 ; 2025-2026. -- 評言社, 2024. -- (薬学必修講座). -- 巻号等:2025-2026<図書>
2024/11/11

基礎分子生物学
田村隆明, 村松正實著. -- 第5版. -- 東京化学同人, 2024.<図書>
2024/11/11

ビギナーズ量子力学 : 量子通信・量子コンピュータまで
M.Suhail Zubairy著. -- 東京化学同人, 2024.<図書>
2024/11/11

物理化学
新スタ薬シリーズ編集委員会編. -- 東京化学同人, 2024. -- (新スタンダード薬学シリーズ / 新スタ薬シリーズ編集委員会編 ; 第3巻 . 基礎薬学 ; 1).<図書>
2024/11/11

社会・環境と健康
吉池信男, 寳澤篤, 栗木清典編集 ; 2024-2025. -- 2024-2025年度版. -- 南江堂, 2024. -- (健康・栄養科学シリーズ / 国立健康・栄養研究所監修). -- 巻号等:2024-2025<図書>
2024/11/11

血液症候群 : その他の血液疾患を含めて
4. -- 第3版. -- 日本臨牀社, 2024. -- (別冊日本臨牀 . 領域別症候群シリーズ ; no. 29). -- 巻号等:4<図書>
2024/11/11

自律神経のサイエンス
荒木信夫編集. -- 医歯薬出版, 2024. -- (別冊・医学のあゆみ).<図書>
2024/11/11

公衆衛生がみえる2024-2025
医療情報科学研究所編集. -- 第6版. -- Medic Media, 2024.<図書>
2024/11/11

貸出ランキング
1位 腎・泌尿器
医療情報科学研究所編. -- 第3版. -- Medic Media, 2019. -- (病気がみえる / 医療情報科学研究所編 ; vol. 8).<図書>

2位 消化器
医療情報科学研究所編集. -- 第6版. -- メディックメディア, 2020. -- (病気がみえる / 医療情報科学研究所編 ; vol. 1).<図書>

3位 呼吸器
医療情報科学研究所編. -- 第3版. -- Medic Media, 2018. -- (病気がみえる / 医療情報科学研究所編 ; vol. 4).<図書>

4位 脳・神経
医療情報科学研究所編. -- 第2版. -- Medic Media, 2017. -- (病気がみえる / 医療情報科学研究所編 ; v. 7).<図書>

5位 免疫・膠原病・感染症
医療情報科学研究所編. -- 第2版. -- Medic Media, 2018. -- (病気がみえる / 医療情報科学研究所編 ; v. 6).<図書>

· 小児科
医療情報科学研究所編集. -- メディックメディア, 2022. -- (病気がみえる / 医療情報科学研究所編 ; vol. 15).<図書>

· 循環器
医療情報科学研究所編. -- 第5版. -- メディックメディア, 2021. -- (病気がみえる / 医療情報科学研究所編 ; vol. 2).<図書>

· 糖尿病・代謝・内分泌
医療情報科学研究所編. -- 第5版. -- Medic Media, 2019. -- (病気がみえる / 医療情報科学研究所編 ; vol. 3).<図書>

· 視能訓練士国家試験問題と解説 : 視能訓練士self-study
小林義治編集 ; 松岡久美子編集 ; 第49回. -- 総合医学社, 2019. -- 巻号等:第49回<図書>

· 循環器
医療情報科学研究所編. -- 第4版. -- メディックメディア, 2017. -- (病気がみえる / 医療情報科学研究所編 ; v. 2).<図書>

Paper of the Month

PoM趣旨
PoM Archive


2024. August 

医学部内科学講座 消化器肝臓研究室 

The Lancetセミナー「原発性胆汁性胆管炎」

Primary biliary cholangitis

Atsushi Tanaka, Xiong Ma, Atsushi Takahashi, John M Vierling

The LANCET. 

Online first, August 28, 2024

 

 

 世界で最も有名な医学雑誌の一つであるランセットでは毎号Seminarと題して、ある疾患についての最新の解説記事を掲載しています。私は昨年、ランセットから原発性胆汁性胆管炎(primary biliary cholangitis: PBC)についてのSeminarの執筆依頼をいただき、Corresponding authorとして国内外の友人に声をかけ、PBCの総説をSeminarとして執筆し、厳しい査読を経て採択され、この8月に掲載されました。

PBCは肝臓に発症する自己免疫性肝疾患の一つで、胆管上皮細胞が自己免疫によって障害され胆汁うっ滞が起こる疾患です。無治療の場合年余にわたって進行し、肝硬変から肝不全へと至ります。しかし1990年代初頭、抗ミトコンドリア抗体による早期診断が可能となるとともに、ウルソデオキシコール酸(UDCA)の第一選択薬としての位置づけが確立し、PBCの予後は大きく改善して肝硬変まで進行することは少なくなりました。このため2016年、primary biliary cirrhosis(原発性胆汁性肝硬変)からcholangitis(胆管炎)へと病名が変更されることにもなりました。しかしUDCAに十分反応せず、病状が悪化してしまう患者が全体の20~30%ほど存在し、これらの患者への対応が世界的な課題でした。

2024年2月、UDCA効果不良例に対する2種の新規治療薬が第3相試験において良好な結果をおさめたことがNew Engl J Medに報告され、これを受けて両剤は欧米で公式に承認される見込みとなりました。この2剤については日本国内でも来年第3相試験が行われる予定で、PBCに対する治療はいま大きな変革期を迎えています。

このタイミングでランセットのSeminarを執筆する機会を与えられ、とても嬉しく思っています。ランセットの方針として、このSeminarは専門医対象ではなく医療関係者全般を対象とした読み物となっていますので、関心のある方はぜひご一読ください。

 

ちなみに、現在ランセットから他の肝疾患である原発性硬化性胆管炎についてのSeminarの執筆依頼も届いており、こちらも来年には掲載される予定です。

 

 文責:田中篤